君と逢える約束の場所 現代へ戻ってきたたける

気づいたら、そこは、父の研究室だった…少しもうろうとしていたが、しっかり、父の創った、帰りのためのプラズマ誘導機を握りしめていた…。少しずつ意識が覚めはじめてきた…誰かが立っている…三人…

母:「たける、わかる…た け る…」

たける:「あ……かあさん………どうしたの?なぜここに……」

突然泣く母…となりには、校長先生と、内田……。

意識が戻ると、父の研究所は破壊されていた……

たける:「どうしたの……」

母:「お父さん、死んでしまった…」

たける:「えっ!」

たける:「なんだって!…父さん……なんで!……」

校長先生:「よく聞け、吉野、落ち着いて聞け!研究所が破壊され、吉野がここに倒れていた…」

泣く母:「私がお父さんにお弁当届けに来たら、ここが壊されてて…お父さん、ここに倒れて…あなたが帰るまで、もし何かあったらと…。毎日、ここで寝泊まりして……お父さん、家にも帰らず、あなたを心配していた……。」

校長:「たける、これは…わかるな…この分離社会を信じた人々の……。」

たける(さえぎるように):「先生…僕も見てきました。父の言っていることは、本当です…。愛の世界はあります…。」

校長:「そう…そうか…そうか…やはりそうか…先生は、ずっと吉野を信頼してきた……。」

たける:「だから…わかります…。分離を信じた人々は、知らないのです…。本当のこの世界のこと、美しき愛の秘密を…やむないのです…。彼らは分離の悲しみの中、恐れでいっぱいで…すべてを破壊してしまうでしょう…。自分のことすらも、永遠に…。」

たける:「母さん、守れなくて、ゴメン…本当にゴ メ ン……」

泣き続ける母……うなづきつづける母……


それから月日が経った。あれから、1年が過ぎた……。

ティナの元に帰るすべはなかった……。

僕が父のように、プラズマ機器を創れるようになる以外に……。

僕は、それゆえに量子力学の技術者を目指した……ティナに会いたい、会いたいの日々……

ティナとの約束、守れない、帰れない……

あの日へ、あの場所へ………

そして、僕の使命は、世界中に愛の世界であることを伝えること……愛の未来を創ることとなり、内田たちと、分離のない世界があること、一体の愛の世界があること、それが人類に何より必要なこと、そうでないと滅びてしまうこと、本当のことを伝えるアニメを創るグループを立ち上げた…。

脚本は僕が書いた…内田たちは、絵を、映像を担当した、コンピューターグラフィックスを駆使した…。

そして、その題名をつけた。それを“約束の場所”とした……。

父の夢、祖父の夢、ずっとずっと、遥かにずっと続く道のように、正義と愛で生きたいと願った。

この星がそうなるように、力尽くした。愛の未来はある。必ず来ると……。


一万年前、たけるが戻って、3ヶ月が経つ……

ティナ:「おかしいヨ…パパ……たけるが戻らない……私たちがキャッチした通り…おじさんの研究所に、何かあったとしか……。」

長 :「そうだな。みなのシッディーキャッチが正しいかもしれんな……」

ティナ:「私……助けにゆく……」

長 :「おまえのシッディーでか?それは無理だ。一万年だぞ…。
あっちは、大変な分子密度、物質密度だ…危険すぎる……たどり着けん……行っても、物質化が危険だ……おまえは、あの時代の人と比べて、分子がとても薄い…」

 

ティナの手紙

“大好きな父(パパ)へ

わたしは、分離してしまった未来の世界を、そして彼を、一万年の時をさかのぼって、助けに行く…ゆるして…。

時空をこえて、一万年先の未来へ……。
2022年という時代へ…そして、彼を助ける……。

「もう、戻れないかもしれぬぞ。破壊されてしまうかもしれない…。それでも行くのか…?」

と、心配してくれたけど、ごめん。本当にごめんなさい。
それでもゆきます。”

ティナ

ティナは、シッディの細き道を抜けて、一万年後の、物質化されてしまった、2022年と呼ばれているという未来へ、旅立った…。愛へ還るために……。分離して苦しむ人々を救うために……。

 

ある時、夢を見て、うなされた……。
ティナに会いたいのに……。
永遠に会えず……。のたうち回る自分だった……。

母さんが言った……。

母:「必死に叫んでいたヨ……。何か、テェーとか、なんとか…。」

たける:「母さん、それは“ティナ”だよ、きっと…。」

母:「そう、ティナなの……フゥン……。」

そして、その夢の最後に、大きな栗の木の下でのティナが「何万年でもここで待つ」と言っていた…。

たける:「母さん、あの約束の丘って、あるじゃない…街のはずれの…。
あれ、なんで“約束の丘”って、ゆうんだろう…。」

母:「さぁ~わからない…」

たける:「栗の木ってどれぐらい生きるのかなぁ~。」

母:「自分で探して……。

たける(ひとりごとのように)「一万年で、何世代に栗の木ってなる…?」

母:「わかんないよ…。」

たける:そうか、やっぱり、行ってみよう…。

まさかとは思うけど……やっぱり、行ってみよう、リリ…行くぞ……。

リリと僕は、思い切り走った…。

約束の丘へ……そこが、ティナのいる場所のような気がしてならなかったのだ……。

…………まさか……そんなことあるわけないけど……走った……リリも思い切り走った……。

遠く、丘が見えてきた…約束の丘…いや、大きな栗の木、約 束 の 場 所

たける:「うそだろリリ……丘が、なぜか光ってないか……

……うそだ…そんなわけなぁ~い~~~~~~~~

その丘に着くと、大きな、大きな栗の木があって、その木の下…。

輝くティナが、本当に立っていた…本当に…そこにいた………

ティナ:「たける、遅いよ…一万年待ったよ……」

僕は、永遠、そう永遠にティナを抱きしめた…リリも、共にい た………

 
THE END

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